受動喫煙の悪影響について

   

大阪市天王寺区にある歯医者 上本町プラザ歯科の歯科医師山本です。

今回は(受動)喫煙の人体への悪影響についてお話します。

喫煙者本人が吸う主流煙には発がん性物質約70種類とニコチンが含まれます。

ニコチンは、タバコをやめにくくさせたり、やめる時に離脱症状を引き起こしたりする、依存性の高い有害な化学物質です。

一方、タバコの先から出てくる副流煙にも、発がん性物質やニコチン、一酸化炭素、アンモニアなどの有害物質が含まれ、それは主流煙の数倍にもなるのです。

この副流煙を吸い込むことを受動喫煙といいますが、受動喫煙が成人の健康に及ぼす影響で確実とされているのは、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中です。

日本では、1年間に1万5千人が、受動喫煙が原因の肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、SIDS(乳幼児突然死症候群)で亡くなるという推計もあります。

小児への影響では、SIDSと喘息の既往があります。

また、最近では、急性の過敏症への影響も注目されており、受動喫煙が続くと、精神的にも身体的にも刺激に対して過敏になりやすくなるとの報告もあります。

口腔への影響では、小児のう蝕との関係がほぼ確実であると評価されています。

受動喫煙のある小児は、他の原因による影響以外に、2倍近くもう蝕のリスクが増えることがわかっています。

ニコチンがミュータンス菌に作用すると、歯にくっつきやすくなったり、酸を多く作るようになったり、さらにその酸が薄まらないようにバリアを強めたりすることがわかっています。

成人においては、歯周病や歯の喪失のリスクを30%高めることもわかってきました。

さらに、喫煙者の服や髪の毛についている有害物質や吐く息に含まれる有害物質を吸ってしまう「三次喫煙」にも注意が必要です。

最近、日本国内で流行している加熱式タバコは、アメリカでは食品医薬品の諮問委員会の決議により販売が認められていないものです。

副流煙が出ないことが特徴ですが、喫煙者の体内からニコチンが周囲に放出されているため、三次喫煙に気をつけなければなりません。

大切な周りの方の健康への危険を最小限にするためにも、加熱式タバコを含め、禁煙をすることを強くオススメします。

いきなり自分一人で禁煙を始めるのはなかなか難しいと思うので、禁煙外来のある内科などに一度相談すると良いでしょう。

また喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病が進行しやすいので、定期的なお口のメンテナンスが必要です。

おタバコを吸われていてお口の中が気になる方は是非一度当院にお越し下さい。


上本町プラザ歯科

大阪府大阪市天王寺区上汐4丁目1−33 フェンテ上汐1F
近鉄 上本町駅・地下鉄 谷町九丁目駅から徒歩5分
https://www.uehonmachi-plaza-dc.jp/


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