マウスガードについて①

   

大阪市天王寺区にある歯医者 上本町プラザ歯科の歯科医師山本です。

今回はマウスガードについてお話します。

マウスガードはその名の通りお口の防護用具で、たとえるなら「歯のヘルメット」です。

マウスガードの主な役割としては

・歯や口唇、舌の外傷予防・軽減効果

・他者との衝突時に相手を守る

・ケガの発生時に歯の脱落を防止する

・顎関節の保護

・心理的効果

などが挙げられます。

コンタクトスポーツ(選手間に接触があるスポーツ)では不可欠です。

マウスガードが予防する歯やお口のケガは、転んだりぶつかったりというものだけではありません。

くいしばりによる歯・修復物の破折や脱落、歯の摩耗を防ぎ、舌や頬を咬んだ際の自傷予防も含みます。

これらは、歯や骨、お口に加わる衝撃をマウスガードが吸収・分散することによるものです。

八重歯や上顎前突(出っ歯)など鋭利な歯の先端をカバーして、他のプレーヤーに危害が及ぶことを防ぐ傷害予防の目的もあります。

マウスガード装着による安心感がパフォーマンスに良い影響を与えるという心理的効果もあります。

自らの身体を、適切なプロテクターを使ってしっかり守ることにより、より精神的な安心を得て、最大限の力を出すことができます。

その他、マウスガードを装着することにより脳震盪の発生を抑制するという報告があります。

また、下顎を固定・安定する作用によって集中力が増すことができます。

歯科医師が各選手の歯型や噛み合わせの特徴に合わせて精密に製作するカスタムメイドマウスガードは、競技の特性に応じた調整が可能で、競技のパフォーマンスを邪魔することなく快適に使用できます。

一方、使用者自身が製作する既製品(セルフメイドマウスガード)では、細かな微調整がされませんので、外れやすく、噛み合わせも不安定になることがほとんどです。

そのために、競技中に必要な言葉によるコミュニケーションが取りづらくなったり、息苦しさを感じることがあります。

マウスガードで重要なのは「使えるかどうか」です。

インターネット販売やスポーツ用品店で購入できる既製品(セルフメイドマウスガード)は、安価で手軽ですが、大半がフリーサイズとなっています。

使用者自身が作るため、細かい微調整ができず、結局数回着けただけで止めてしまうことになったり、さまざまな不具合をきたすことが多く報告されています。

たとえば、セルフメイドマウスガードの何が嫌なのかを聴取すると、「息苦しさ」をあげる選手が多かったと報告されています。

息苦しさは、メンタリティやパフォーマンスに大きく影響を及ぼすため、スポーツで重要な問題です。

せっかくマウスガードを作るなら、専門的な機器や材料を使い、専門家である歯科医師が精密に作るカスタムメイドマウスガードをお勧めします。

カスタムメイドマウスガードは、選手のお口のなかの特徴や競技種目の特徴を考慮して作られます。

そのため、競技のパフォーマンスを損ねることなく快適に使用できます。

実際に、カスタムメイドマウスガードのほうがセルフメイドマウスガードと比較して使用率が高いという報告があります。

マウスガードについて②に続く


上本町プラザ歯科

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