低栄養について
大阪市天王寺区にある歯医者 上本町プラザ歯科の歯科医師山本です。
今回は低栄養ついてお話します。
低栄養とは、たんぱく質とエネルギーの失調障害です。
野菜中心のあっさりした食事などを毎日繰り返すことにより、じわじわと低栄養に陥っていくのです。
たんぱく質が不足すると筋肉が落ち、足腰も弱り、家に閉じこもることになります。
また、疲れやすくなり、脳の機能も衰えていきます。
しかし、早い段階で患者さんがそれに気づき食生活を改善できれば、衰弱ひいては要介護に陥るのを回避できる可能性があります。
高齢になると、うまく食べられなくなったり消化機能が落ちたりして、栄養も水分も充分に摂れなくなることが少なくありません。
低栄養に陥ると、以下のような特徴がみられます。
①体重の減少
②免疫力の低下
③歩行速度の低下
④活動量の低下・認知症・鬱
⑤脱水
⑥握力の低下など
低栄養になると、全身の筋肉が減少し、体力の低下や摂食嚥下機能の低下をまねきます。
それらが転倒・骨折や持病の悪化、さらなる栄養摂取の困難につながり、要介護状態になるリスクを高めます。
年齢・身長・日常の活動量などから、1日の必要栄養量がわかります。
たとえば、1日必要栄養量1200kcalの方が1日800kcalの食事を続けていると、この400kcalのマイナスの差のため1ヶ月で1.7㎏の体重減少が起こります。
これが何ヶ月も続くと、低栄養状態になります。
低栄養は、必要栄養量を食事から摂れない状態が続き、身体を維持するためのエネルギー(必要栄養量)の不足を補うために、体の中のグリコーゲン・脂肪・たんぱく質(筋肉)を分解していくことが起こります。
特に注意が必要なのは、リハビリなどの運動をされている高齢者です。
必要栄養量に対し、さらに運動量以上の栄養量をプラスしないと、ますます体重減少が起こってしまい、せっかく運動をしても健康が悪化することになってしまいます。
「食べる」という行為は誰もが日常的に行う行為です。
高齢者の低栄養はその日常行為ができなくなることに起因します。
「どうして食べないのか・食べられないのか」は、高齢者一人ひとりで異なります。
どれも私たちがあたりまえに行っていることですが、これらの問題は複数が絡み合って生じるので、包括的な対応が求められます。
高齢者の低栄養は、その人に関わる職種が一人でも多く問題に気付き、対応できる職種とつながり、多職種で連携することが大切です。
歯科では、歯が痛い、入れ歯が痛いなどの問題に対してはもちろん、かめない、飲み込めないなどの摂食嚥下障害などの問題にも取り組んでいます。
お口の中にお悩みのある方は是非一度当院にお越し下さい。
上本町プラザ歯科
大阪府大阪市天王寺区上汐4丁目1−33 フェンテ上汐1F
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